債権を消滅させる代表が弁済と相殺です。第三者による弁済ができる場合や、相殺の要件を押さえましょう。
先生、借金を返すこと以外にも、借金が消える方法があるんですかぁ?
あるわ。
まず基本の弁済ね。
約束どおり給付すれば債権は消えるの。
弁済は、債務者本人だけでなく第三者もできるのが原則です。
ただし、当事者が反対の意思表示をした場合や、債務の性質が許さない場合はできません。
正当な利益を持たない第三者は、債務者の意思に反して弁済できないのが原則です。
『相殺』ってのは、お互いの借金をチャラにするやつだよね?
そう。相殺ね。
AがBに100万円貸していて、BもAに100万円貸しているなら、一方の意思表示で両方消せるの。
相殺するのに、条件はあるんですかぁ?
あるわ。
双方の債権が同種の目的(ふつうは金銭債権)で、少なくとも相殺する側の債権(自働債権)の弁済期が来ていることなどが必要よ。
これを相殺適状というの。
注意点として、悪意による不法行為の損害賠償債権を受働債権とする相殺(加害者側からの相殺)は禁止されています。
被害者を確実に救済するためです。
弁済は第三者もできるのが原則、相殺は相殺適状が必要、って押さえとこ!
確認クイズ
弁済・相殺に関する説明として正しいものはどれか。
- 弁済は、必ず債務者本人がしなければならない
- 相殺をするには、双方の債権が同種の目的であることなどが必要である
- 相殺は、当事者の合意がなければ一切できない
- 悪意の不法行為の加害者は、その損害賠償債権を受働債権として相殺できる
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正解: 2. 相殺をするには、双方の債権が同種の目的であることなどが必要である
相殺には双方の債権が同種の目的であることなどが必要が正解。第三者も原則弁済できる(選択肢1は誤り)。相殺は一方の意思表示でできる(選択肢3は誤り)。悪意の不法行為による損害賠償を受働債権とする相殺は禁止(選択肢4は誤り)。