弁済と相殺

債権を消滅させる弁済と相殺。第三者弁済のルールと、相殺適状・相殺禁止の場合を整理します。

債権を消滅させる代表が弁済と相殺です。第三者による弁済ができる場合や、相殺の要件を押さえましょう。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

先生、借金を返すこと以外にも、借金が消える方法があるんですかぁ?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

あるわ。
まず基本の弁済ね。
約束どおり給付すれば債権は消えるの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

弁済は、債務者本人だけでなく第三者もできるのが原則です。
ただし、当事者が反対の意思表示をした場合や、債務の性質が許さない場合はできません。
正当な利益を持たない第三者は、債務者の意思に反して弁済できないのが原則です。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

『相殺』ってのは、お互いの借金をチャラにするやつだよね?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

そう。相殺ね。
AがBに100万円貸していて、BもAに100万円貸しているなら、一方の意思表示で両方消せるの。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

相殺するのに、条件はあるんですかぁ?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

あるわ。
双方の債権が同種の目的(ふつうは金銭債権)で、少なくとも相殺する側の債権(自働債権)の弁済期が来ていることなどが必要よ。
これを相殺適状というの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

注意点として、悪意による不法行為の損害賠償債権を受働債権とする相殺(加害者側からの相殺)は禁止されています。
被害者を確実に救済するためです。

高梨 ひまり(笑い) 高梨 ひまり

弁済は第三者もできるのが原則、相殺は相殺適状が必要、って押さえとこ!

確認クイズ

弁済・相殺に関する説明として正しいものはどれか。

  1. 弁済は、必ず債務者本人がしなければならない
  2. 相殺をするには、双方の債権が同種の目的であることなどが必要である
  3. 相殺は、当事者の合意がなければ一切できない
  4. 悪意の不法行為の加害者は、その損害賠償債権を受働債権として相殺できる
こたえを見る

正解: 2. 相殺をするには、双方の債権が同種の目的であることなどが必要である

相殺には双方の債権が同種の目的であることなどが必要が正解。第三者も原則弁済できる(選択肢1は誤り)。相殺は一方の意思表示でできる(選択肢3は誤り)。悪意の不法行為による損害賠償を受働債権とする相殺は禁止(選択肢4は誤り)。

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