不動産を担保にお金を借りるときの代表が抵当権です。抵当権の性質と、被担保債権の範囲、優先弁済のしくみを学びます。
先生、家を担保に住宅ローンを組むって、あれが抵当権?
その通り。抵当権は、不動産を担保にしつつ、その不動産を今までどおり使い続けられる担保物権なの。
抵当権を設定しても占有は移りません。
だから債務者は住み続けられます。
もし返済できなくなったら、抵当権者は競売にかけて、その代金から他の債権者に優先して弁済を受けられます。
同じ家に、抵当権をいくつも付けられるんですかぁ?
できるわよ。
1番抵当権、2番抵当権…と順位がつくの。
順位は登記の前後で決まって、先順位の抵当権者から先に弁済を受けるのよ。
抵当権で守られる借金の範囲って、利息とかも入るの?
元本はもちろん入るけど、利息や遅延損害金は原則として『満期となった最後の2年分』までしか優先弁済を受けられないの。
これは後順位の抵当権者を保護するためよ。
また抵当権には物上代位という性質があります。
建物が焼けて火災保険金が出るような場合、抵当権者はその保険金にも権利を及ぼせます。
ただし払渡し前に差押えが必要です。
担保が形を変えても、追いかけられるんですねぇ。
確認クイズ
抵当権に関する説明として正しいものはどれか。
- 抵当権を設定すると、目的物の占有は抵当権者に移転する
- 抵当権の利息は、期間の制限なく全額が優先弁済される
- 抵当権の順位は、設定契約の日付の前後で決まる
- 抵当権には物上代位性があり、保険金にも及ぶことがある
こたえを見る
正解: 4. 抵当権には物上代位性があり、保険金にも及ぶことがある
抵当権には物上代位性があり保険金等にも及ぶのが正解。占有は移らない(選択肢1は誤り)。利息は原則最後の2年分まで(選択肢2は誤り)。順位は登記の前後で決まる(選択肢3は誤り)。