時効(取得時効・消滅時効)

時間の経過で権利を得る取得時効、失う消滅時効、そして時効の更新と完成猶予・援用のルールを学びます。

長い時間の経過で権利を得たり失ったりする『時効』。取得時効と消滅時効、そして時効の完成猶予・更新を押さえましょう。

高梨 ひまり(びっくり) 高梨 ひまり

先生、他人の土地でも長く使ってたら自分のものになるって本当?
ずるくない?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

それが取得時効よ。
所有の意思をもって、平穏かつ公然と占有を続けると、権利を取得できるの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

期間は、占有開始時に善意無過失なら10年、そうでなければ20年です。
長期間続いた事実状態を尊重し、権利関係を安定させる狙いがあります。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

反対に、権利を使わないでいると失っちゃうこともあるんですかぁ?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

あるわよ。
それが消滅時効。
たとえば債権は、原則として権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年で消滅するの。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

でもさ、途中で『返して!』って言えば、リセットできないの?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

そこが大事。
裁判上の請求や差押え、そして相手が借金を認める承認があると、時効が更新されて、期間がゼロから再スタートするの。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

また、裁判外で『払ってください』と請求(催告)すると、6か月間は時効の完成が延びます。
これを完成猶予といいます。
更新と完成猶予は別物なので区別しましょう。

星野 ひな(笑顔) 星野 ひな

更新はリセット、猶予は一時ストップ、って覚えればいいんですねぇ。

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

その理解でバッチリ。
あと、時効の効果を受けるには『援用』という主張が必要な点も忘れないでね。

確認クイズ

時効に関する説明として正しいものはどれか。

  1. 取得時効は、占有開始時に善意無過失であれば5年で完成する
  2. 債務者が借金を承認すると、時効が更新され期間がリセットされる
  3. 裁判外の催告をすると、時効期間がただちにゼロから再進行する
  4. 時効の効果は、援用しなくても当然に生じる
こたえを見る

正解: 2. 債務者が借金を承認すると、時効が更新され期間がリセットされる

債務者の承認で時効は更新され期間がリセットされるのが正解。取得時効は善意無過失で10年(選択肢1は誤り)。催告は6か月の完成猶予にとどまりリセットはしない(選択肢3は誤り)。時効の効果には援用が必要(選択肢4は誤り)。

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