代理権がないのに代理人のふりをして契約したら?この『無権代理』と、本人にも責任がある『表見代理』を区別しましょう。
先生、代理権がないのに勝手に代理しちゃったら、どうなるんですかぁ?
それが無権代理よ。
原則として、その契約の効果は本人に生じないの。
ただし本人が後から『それでいい』と認めれば有効になります。
これを追認といいます。
追認すると、原則契約の時にさかのぼって有効になります。
本人が認めなかったら、契約した相手方はどうなるの?
かわいそうじゃない?
だから相手方には対抗手段があるの。
本人に『追認するか返事して』と迫る催告権、善意なら契約を取り消せる取消権、そして無権代理人本人に責任を追及する権利ね。
無権代理人への責任追及では、相手方は『契約の履行』または『損害賠償』を選べます。
ただし相手方が悪意だったり、無権代理人が制限行為能力者だった場合などは追及できません。
じゃあ『表見代理』っていうのは何が違うんですかぁ?
表見代理は、本人にも落ち度があって、相手方が『代理権がある』と信じるのももっともな場合よ。
たとえば本人が代理権を与えたと示していた、与えた代理権の範囲を超えた、代理権が消滅した後だった、といった類型があります。
この場合、相手方が善意無過失なら本人が責任を負います。
本人にも原因があるなら、本人が責任を取れってことね。
スジが通ってる!
確認クイズ
無権代理・表見代理に関する説明として正しいものはどれか。
- 無権代理行為は、本人が追認しても有効になることはない
- 無権代理の相手方は、善意であれば契約を取り消すことができる
- 表見代理は、相手方が悪意でも常に本人が責任を負う
- 無権代理人への責任追及では損害賠償のみ請求できる
こたえを見る
正解: 2. 無権代理の相手方は、善意であれば契約を取り消すことができる
無権代理の相手方は善意なら取り消せるのが正解。本人が追認すれば有効になる(選択肢1は誤り)。表見代理は相手方が善意無過失の場合に本人が責任を負う(選択肢3は誤り)。責任追及は履行か損害賠償を選べる(選択肢4は誤り)。