契約は『申込み』と『承諾』という意思表示で成立します。まずは本心と違う意思表示、心裡留保と虚偽表示を見ていきましょう。
先生、『意思表示』ってよく聞くんですけど、どういう意味なんですかぁ?
意思表示は、『買います』『売ります』のように、法律上の効果を望む気持ちを外に表す行為よ。
契約はこれが合致して成立するの。
でもさ、本心と違うことを言っちゃった場合はどうなるの?
いい着眼点。
まず心裡留保ね。
冗談のつもりで『この時計あげる』と言うような場合。
原則は…どう思う?
原則は有効です。
表意者が自分でウソと分かって言った以上、責任を負わせるべきだからですね。
ただし相手方がその真意を知っていた(悪意)、または知ることができた(有過失)場合は無効になります。
うそだと相手も気づいてたなら、守る必要はないってことなんですねぇ。
その通り。
次に虚偽表示。
これは相手方とグルになって、わざとウソの契約をする場合よ。
たとえば借金取りから財産を隠すために、友達に売ったフリをするとか?
まさにそれ。
当事者どうしはグルだから、その契約は当然無効。
でも問題はここから。
その財産を、事情を知らない第三者が友達から買ってしまったら?
その場合、善意の第三者には無効を主張できません。
事情を知らずに取引した人を保護するためですね。
何も知らずに買った人が、いちばん守られるんですねぇ。
確認クイズ
虚偽表示に関する説明として正しいものはどれか。
- 虚偽表示による契約は、当事者間でも有効である
- 虚偽表示の無効は、善意の第三者にも常に対抗できる
- 虚偽表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない
- 心裡留保は相手方の善意・悪意を問わず常に有効である
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正解: 3. 虚偽表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない
虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗できないのが正解。当事者間では無効(選択肢1は誤り)。選択肢2も誤りで善意の第三者は保護される。選択肢4も誤りで、相手が悪意・有過失の心裡留保は無効。