だまされたり脅されたり、思い違いをしたりした意思表示はどうなるのでしょう。錯誤・詐欺・強迫の3つを比べて覚えましょう。
先生、勘違いして契約しちゃったら、なかったことにできるの?
それが錯誤よ。
ただし『重要な錯誤』でないとダメで、しかも表意者に重大な不注意(重過失)があると原則取り消せないの。
改正民法では、錯誤の効果は『無効』ではなく『取消し』になった点に注意ですね。
動機の錯誤は、その動機が相手に表示されていた場合に限り取消しの対象になります。
取り消せるかどうかは、勘違いの中身と、うっかりの度合いで決まるんですねぇ。
そう。
次に詐欺。
だまされて契約した場合ね。
これは取り消せる。
でも第三者が関わると?
詐欺による取消しは、善意かつ無過失の第三者には対抗できません。
だまされた人にも落ち度があると考えられるからですね。
じゃあ脅されて契約した場合は?
そっちのほうがひどいよね?
その通り、強迫は取り消せるうえに、善意の第三者にも取消しを対抗できるの。
脅された人には落ち度がないから、より手厚く守られるのよ。
だまされた人より、脅された人のほうが強く守られるんですねぇ。
整理すると、第三者保護の場面で『詐欺は第三者に負ける(善意無過失なら対抗不可)、強迫は第三者に勝てる』と覚えると得点しやすいです。
だまされた=自分もちょっと悪い、脅された=完全に被害者、って感じで覚えとこ!
確認クイズ
詐欺・強迫による意思表示の取消しに関する説明として正しいものはどれか。
- 詐欺による取消しは、善意無過失の第三者にも対抗できる
- 強迫による取消しは、善意の第三者に対抗できない
- 強迫による取消しは、善意の第三者にも対抗できる
- 詐欺も強迫も、第三者保護の扱いはまったく同じである
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正解: 3. 強迫による取消しは、善意の第三者にも対抗できる
強迫による取消しは善意の第三者にも対抗できるのが正解。詐欺は善意無過失の第三者に対抗できない(選択肢1は誤り)。強迫は表意者に落ち度がないため手厚く保護される(選択肢2・4は誤り)。